大手メーカーで商品企画業務をしているきのこです。
若手の皆さん、「うちの会社は意思決定が遅い」と感じていませんか?
私は、新卒で大企業に就職し、これまで5年間勤務してきました。
その中で感じている大企業の最大の弱みは、「意思決定が遅すぎる」という点です。
本記事ではまず、意思決定が遅すぎる大企業の実態をご紹介します。
そして、若手という立場でこの苦難を乗り越えるための攻略法を3点お伝えします。
これを読めば、「会社の意思決定のために自分にできること」がきっと見つかるはずです。
ぜひ最後までお読みください。
意思決定が遅い企業の実態
ひとつのことを決めるのに数カ月、大きな意思決定には年単位で時間が掛かることがあります。
それは、「誰も自分1人で決められない」からです。
顧客や市場の調査を行い、方針を決め、各部署からの承認を取って、経営層に話を通す。
誰かから反対意見が出れば、皆が納得できる着地点を模索する。
そうしたフローを経て、ようやく「決定」されるのです。
ワンマン企業であれば、社長さえ承認すればOKというところもあります。
しかし、大企業の多くは、「合意による意思決定」が基本です。
ひとりの意思に依存しないため、「理不尽が無い」という点はメリットかもしれません。
その反面、「時間が掛かる」という大きなデメリットを持っています。
時間が掛かってでも決定がされるのであれば良い方です。
実際には、誰も決定できない⇒「あの部署に相談しろ」のたらい回し⇒決定されないまま時間だけが過ぎる、ということが往々にしてあります。
また、一度決定したことであっても、社内の他の立場の人からの強い反対意見を受け、議論を蒸し返されることもあります。
私の仕事の場合をご紹介します。
私はメーカーの商品企画業務に従事しており、あるアイテムの開発から市場投入までのプロジェクトリーダーをしています。
多くの部署と交渉をしながら進め、最終的には経営層に相談という形をとることが多いです。
しかし、経営層ですら決めてくれないということも珍しくありません。
その度に資料作成や説明を延々と繰り返す必要があり、これを負担に感じています。
意思決定が遅い企業の3つの攻略法
① 上司を味方につける
特に若手の場合は、「上司の数が多い=承認を取るのに時間が掛かる」という状況かと思います。
当然のことですが、上司の数が多ければ多いほど「こうしたい」を実現するのに労力が必要なのです。
そのため、その数を1人でも2人でも減らしていくことが必要です。
直近の上司を味方につけ、「君が考えて決めたことであれば問題ない」と信頼してもらうことです。
当然、都度の進捗報告は必要になりますが、「直近の上司を説得する」というフローをカットすることができます。その分、意思決定への所要時間が短縮されるのです。
上司を味方につける=信頼されるための方法については、以下の記事をお読みください。
② 決定に必要な材料を先読みし準備する
意思決定がなかなかできない理由の1つに、「決定するための材料が不十分」ということがあります。
材料というのは、「市場調査の結果」であったり、「実績の分析」であったり、「リスクへの対策」であったりと様々です。
決定必要な材料が揃わないと、なかなか話は前に進まないものです。
これらの材料を先読みして準備しておくことで、会議の場での決定に結び付けることができます。
私自身も、会議で「こうしたい」と発表したものの、「これは確認したのか」「これは分析したのか」と問いただされ、決定の機会を逃してしまったことが多々あります。
大手企業で意思決定に漕ぎ着けるためには、「ここまで揃えたんだから決定してくれ」と強く言えるくらいの事前準備が必要です。
③ 決定された事項/されていない事項を明確にする
上記の「意思決定が遅い企業の実態」でもご紹介しましたが、意思決定が遅い企業では「意思決定されない」というケースも多々見受けられます。
そして、たくさんの案件を進めていると、「既に決定されたもの/まだ決定されていないもの」が分からなくなってきます。
これが非常に危険な状態です。
特に、決定されていない事項を見過ごさないよう、自分の中で明確にして纏めておくことをオススメします。
そして、上司や経営層と話す機会があれば、都度そのリストを出して決定を促すことが必要です。
彼らは自分以上に多くの案件を抱えていますので、あなたの案件はすっかり忘れているかもしれません。
まとめ
意思決定が遅すぎる企業の実態と攻略法をご紹介しました。
「意思決定が遅い」というのは、「社会への影響力が大きい」ことが原因となっています。
影響力が大きすぎるのでなかなか決められないというのは、経営層として失格かもしれませんが。(笑)
変えていくのはなかなか難しいことですが、社内で自分が努力できることはあると思います。
本記事を参考に、少しでもスピード感のある意思決定を目指して、一緒に頑張りましょう。
「意思決定が遅い」以外にも大企業にはあらゆる欠点があります。
詳しくは、以下の記事を参考にして下さい。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!