「仕事が終わらない」「頑張っても仕事が減らない」「時間が足りない」など、そんな悩みを抱える方は多いですよね。
やりがいもあって大好きな仕事であれば楽しいのでしょうが、いつもそう上手くはいきません。
面倒な仕事・自分に向いていない仕事・苦手な人と一緒に進める仕事など、そんな時でもNOと言えないのがサラリーマン。
ついつい沢山の仕事を抱えてしまい、自分を追い込んでしまってはいませんか?
本記事では、仕事が終わらなくて不安で泣きそうなあなたへ、その原因と解決策をご紹介します。
仕事が終わらない原因
仕事が終わらない原因は色々と思い付くと思いますが、結局のところ2つしかありません。
「会社が悪い」か、「自分が悪い」かです。
まずはここを明確にしなければ、解決策に結び付きません。
同僚の様子などを見た上で、なるべく客観的に状況を整理し、会社と自分のどちらが悪いかを見極めましょう。
場合によっては、会社・自分の両方に原因があるかもしれません。
(A) 会社が悪いケース
詳細にみると、以下のような例があります。
- 異常なほどの業務量を課されていて終わらない
- 非効率な業務フローを強要されて終わらない
ひとりが処理するには明らかに多すぎる業務量を与えたり、長時間労働を当然と思っているような職場環境である場合、当然これは会社に責任があります。
自分ひとりのみに大量の業務を押し付けられている場合、それは「職場いじめ」と言えます。
一方で、周囲を見渡した時に、周りも同じように大量の業務を抱えているのであれば、それは明らかな「人員不足」です。
ただし、「会議前や決算前に一時的に業務負荷が高まる」という話であれば、これは会社が悪いとは言い切れません。
(B) 自分が悪いケース
こちらは、具体的には以下のような状態です。
- 同僚と同等かそれ以下の業務量なのに終わらない
- 会社のワークフローに沿っているのに終わらない
要するに、「要領が悪い・効率が悪い」ということです。
本記事を読んで下さっている皆さんの多くは、こちらのケースなのではないでしょうか?
ただし、一言で「要領が悪い」と言っても、様々なタイプがいますよね。
「作業スピードが遅い」「スケジュール管理が苦手」「優先順位の付け方が悪い」「二度手間が多い」など、本当に多種多様です。
まずは、自分にどんな特徴があるのか、洗い出しましょう。
そして、周囲の人と自分にどんな差があるのか、言葉で表現してみましょう。
会社が悪いケースの解決策
会社に原因があるとすれば、あなたの選択肢はたった2つです。
① 会社の体質を変える
会社が好き、もしくは今の仕事を続けたいという思いがあるのであれば、会社の体質を自分が変えるしかありません。
業務の棚卸を行い、それぞれの所要時間を整理した上で、上司や経営層に長時間労働を是正するよう求めることから始めましょう。
ただし、相当な覚悟が必要です。
会社の体質はそう簡単に変えられません。
大企業であれば、最低でも10~20年単位で継続した取組みをしなければ、会社を変革することはできないと考えた方が良いでしょう。
② 会社を辞める
今の会社が相当好きでない限り、多くの場合は「会社を辞める」選択肢の方が、楽で有効です。
転職することに対して、「逃げ」「負け」などと表現する人もいますが、それは大きな間違い。
「自分の弱さから逃げる転職」はオススメできませんが、「自分を守るための転職」はすべきです。
自分が悪いケースの解決策
自分の要領が悪くて仕事が終わらない、人に迷惑を掛けている、と思うと本当に泣きたくなりますよね。
「自分なんていない方が良いのでは」と自尊心が傷ついている方もいると思います。
でも、大丈夫です。絶対に改善の余地があります。
「要領の良し悪し」は、生まれ持った能力差ではなく、訓練次第でいくらでも変われるということを、まずは理解してください。
具体的には、次の5点を徹底していきましょう。
① 仕事の全体像を把握する
今持っている仕事の全体像を把握していますか?
最終的なゴールがどこにあって、その中で自分の仕事の位置付けは何か、理解した上で仕事を進めていますか?
これを分からずに作業を進めていると、自分の仕事に過不足が生じます。
つまり、仕事の全体像と自分の仕事の位置付けを把握することは、「仕事の合格点(=及第点)を知る」ということに繋がるのです。
せっかく仕事を終えても、「欲しいのはそれじゃないんだよ」「そこまでやらなくて良かったのに」などと言われたら悲しいですよね。
悲しいどころか、やり直しが生じて二度手間になってしまう可能性が高いのです。
全体像が把握できないのは、あなたの経験が足りないからかもしれません。
分からないことは、遠慮せずに周囲の先輩や上司に聞くことをオススメします。
② 各仕事のタイムラインをイメージする
自分の仕事の位置づけと合格点(=及第点)を知った後は、タイムラインをイメージすることが重要です。
完遂から逆算し、いつまでにどこまで進めるべきか、各ポイントの完了予定日をざっくりと決めましょう。
ここで重要なのは、「細かく決めすぎないこと」です。
仕事の多くは、自分ひとりで進めるものではありません。
関係者の都合や、急な別の仕事の影響を受けることもあります。
タイムラインを細かく決めすぎてしまうと、それに囚われて柔軟な対応ができなくなってしまうため、あくまで「各ポイントのみ押さえる」ことを意識しましょう。
これを、「マイルストーンの設定」と言ったりします。
③ 優先順位を正しく付ける
各仕事のタイムラインがイメージできたら、それらの優先順位を整理することが必要です。
仕事の優先順位は、「緊急性」「重要度」「所要時間」の3つの要素で決まります。
要領が悪い人の多くは、①緊急性 ②重要度 ③所要時間 の順に判断します。
一方、要領が良い人は、①緊急性 ②所要時間 ③重要度 の順に判断します。
つまり、「すぐに終わることをすぐに終わらせる」という点が要領の良い人の特徴なのです。
優先順位の付け方については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
④ やらないことを判断する
「ToDoリストを作成し、優先順位を整理する」ことは、仕事の基本中の基本。
ここまでは、効果的に行えているかは別としても、誰もが一度は取り組んだことのある内容だと思います。
しかし一方で重要なのは、「やらないことを判断すること」です。
仕事とは、頼まれたことをただただこなしていくことではありません。
自身で取り組むべき課題を見つけ、改善し、効率化を図ることです。
そのためには、仕事を選ぶことも非常に重要な決断となります。
やらないことを決めることで、やるべきことに集中できるのです。
当然、やる/やらないを気分で判断してはいけません。
「本当に自分がやるべき仕事か」「その仕事をすることで費用(時間)対効果はどれほど見込めるか」を客観的に考え、判断するよう心がけましょう。
⑤ 作業スピードを上げる
上記の取組みをしてもまだ時間が足りないなら、力技ですが、後は作業スピードを上げるのみです。
「タイピングスピードを上げる」「キーボードのショートカットキーを使いこなす」など、地道な努力を積み重ねれば、確実に仕事を速くこなせるようになります。
なお、メールを速く打つ方法については、以下の記事で解説しています。
また、AIやその他便利ツールを積極的に活用することで、作業スピードを劇的に上げることが期待できます。
新しいテクノロジーに興味を持ち、率先して取り入れてみましょう。
まとめ
「慢性的に仕事が終わらない」というのは明らかな問題です。
会社が悪いにしても自分が悪いにしても、その状態は絶対に改善すべきです。
当然、周囲にも多少なりとも迷惑が掛かっていますし、何より自分自身の健康状態にも悪影響です。
泣きそうになってまで、自分のことを嫌いになってまで、続ける必要はありません。
例え「自分が悪いケース」であったとしても、転職を選択肢に入れるのは良いことだと思います。
「いつでも辞めていいんだ」と思える精神状態の方が、きっと健康的に働けますからね。