トルコでの生活も2年目に入りました。
妻と息子を日本に残し、単身赴任中のきのこです。
「海外移住」「海外赴任」などと言うと、キラキラしたイメージを抱く方も多いと思いますが、実際日々の生活ではストレスを感じることも少なくありません。
私自身、学生時代にコスタリカへ留学したり、海外約30カ国を旅してきました。
その意味で、比較的海外慣れをしている方だとは思いますが、それでも楽しいことばかりではないのが実態です。
本記事では、海外生活予定・検討中の方が、より具体的に移住後の生活をイメージできるよう、感じるストレスと私なりの対処法をお伝えします。
異文化生活のストレス 7選
では早速、異文化生活で感じるストレスを7つご紹介します。
① 言語のストレス
帰国子女やネイティブでもない限り、何と言っても言語のストレスはつきものです。
私はトルコに住んでいますが、実のところトルコ語はあいさつ程度しかできません。
仕事上は基本的に英語でのコミュニケーションなので、トルコ語が必要になるのは買い物やレストランのみなんです。
どうしても英語が優先になってしまい、トルコ語は未だ全く習得できる気配がありません。
「何を言っているか分からない」「伝えたいことが伝わらない」ということももちろんストレスですが、それ以上に「言葉ができないことで馬鹿にされる・相手にされない」ということのストレスの方が大きいですね。
② 交通のストレス
トルコの首都、イスタンブールの渋滞は世界一酷いと言われています。
普段は10分で行かれるような距離でも、夕方のピーク時には2時間以上掛かったりします。(歩いたほうが早いです。笑)
私は実際にそこで運転してますが、渋滞だけでなく、交通マナーも非常に悪いのです。
あおり運転・強引な割り込み・一方通行の逆走などは当たり前です。
また、歩行者も信号を守らず飛び出して来たり、バイクが強引に車をすり抜けたり、とにかく運転中は気が休まりません。
日本ほど交通マナーのしっかりした国は無いということを実感しています。
③ 食べ物のストレス
海外の美味しい料理もたくさんありますが、やっぱり日本食が一番。
日本食って、焼いたり煮たり揚げたり、下味や衣を付けたり、本当に手の込んだ美味しい料理が多いですよね。
今まで当然のように食べていた食事の有難みを深く感じています。
ただこれは、滞在国によって異なると思いますし、特にアジア諸国であれば口に合う食事が毎日食べられるという場所も多いと思います。
ちなみにトルコ料理は世界三大料理のひとつであり、旅行客も美味しい言う人が多いようですが、正直、毎日食べるものではありません。(個人の感想です。笑)
肉料理ばかりで、味付けのバリエーションが少ないのです。
「自炊をすれば良いのでは?」と思われるかもしれませんが、食材や調味料が思ったように手に入らないのが実情です。(トルコはイスラム圏なので豚肉が手に入りません。)
④ 買い物のストレス
「ちょっと欲しいものが手に入らない」「どこに売っているか分からない」そんなことは日常茶飯事です。
私の感覚ですが、日本の百円ショップで手に入るようなもの・生活の雑貨品などは、まずそう簡単には見つけられません。
また実際にお店に行っても、「価格表示がない」「品質が悪い」「店員の態度が悪い」など、思うようにいかないことが多いのが海外での買い物。
旅行程度なら笑い話で済ませられるようなことも、それが毎日・毎週続くこととなれば、話は別ですよね。
別に、神様のように扱ってほしい訳ではありません。
ただ単に、質問に丁寧に答えて欲しい、分からなければ調べてほしい、という、それだけなんですけどね。
⑤ サービスのストレス
各種サービスでのストレスも相当なものです。
行政の申請・郵便などの公共サービスであっても、「なぜか遅れる」「進めてもらえない」「忘れられている」といったことが頻発します。
ちなみに、半年前に妻が日本から送った手紙は、未だに私のもとに届いていません。泣
また、電気ガス通信などのインフラが安定していなかったり、業者が対応してくれなかったり、病院の治療の質が悪かったり、実際に住んでいるとそういったストレスも日々発生します。
⑥ 人間関係のストレス
現地で生活していれば、知り合いや友人ができることもあるでしょう。
当然、楽しいこともたくさんありますが、文化の違いからうまくコミュニケーションが取れないこともしばしば出てきます。
特に日本人からすると、「距離が近すぎる」と感じることが多いかもしれませんね。
また仕事をすれば、上司・部下・同僚は外国人になります。
仕事に対する姿勢の違いや、求める仕事の質の違いなど、日本で感じなかったストレスを強く感じる方も少なくありません。
⑦ 気候のストレス
滞在先の国の気候に合うかどうかは、1年住んでみなければわかりません。
季節・天候・気温・湿度・日照時間、様々な気候の変化が、気付かぬうちにストレスになっていることもあります。
持論ですが、特に天候と日照時間は重要です。
薄暗い/雨の多いような地域では、メンタル面での落ち込みが懸念されます。
他がどれだけいい国でも、気候が合わないようであれば、幸せに暮らせないかもしれませんよ。
なお、私の場合はトルコに来て花粉症が発症しなくなったので良かったです。笑
ストレスへの対処法 3選
数十年生きてきた日本を離れたわけですから、ストレスを感じるのは仕方ありません。
しかし、徐々にそのストレスを感じにくくさせ、うまく付き合っていくことが大切だと私は思います。
ここからは、ストレスへの対処法として、私が実践していることを3つご紹介します。
① 日本と比較しない
これが一番難しいことかもしれませんが、なるべく日本と比較しないことです。
「日本だったらこうなのに」「日本にならあるのに」「日本ではこんなのあり得ない」などと思ってしまうとキリがありません。
その国で生まれたと思って、「これが当たり前」と思って生きてみましょう。(自分にも言い聞かせています。笑)
国と国を比較した時に、どちらが良い/悪いは基本的には無いとは思っていますが、正直、「商品の質」「サービスの質」に関しては、日本に勝る国はないと思います。
今いる国が悪いのではなく、日本が良すぎるのです。
潔く諦めましょう。笑
② 言いたいことを我慢しない
質問があるときは、我慢せずに聞いてみましょう。
納得がいかない時は、我慢せずに文句を言いましょう。
あとから人に愚痴をこぼしても、ストレスは解消されません。
とにかく「言いたいことを言いたい時に言う」ことがストレスを溜めないコツです。
また、これは相手に舐められないためにも必要なことです。
「外国人だから適当に丸め込めるだろう」と思われないためにも、カタコトの現地語でも英語でも日本語でも何でも良いので、言いたいことははっきり言う!
③ ポジティブに考えてみる
物事には、必ず良い面と悪い面があります。
「長所は短所の裏返し」とよく言いますよね。
例えば、海外の適当さに嫌気がさした時は、「みんな気楽に過ごせて良いよね」と考えてみましょう。
マナーが悪いと感じた時は、「自分も多少マナーが悪くても大丈夫だよね」と考えてみましょう。
無理やりにでもポジティブに考え、なるべく声に出して言ってみると、少し気持ちが軽くなったりします。
また、どうしても許せないことがあった時は、「これもひとつのネタ、笑い話にできる」と考えてみると良いかもしれません。
まとめ
異文化生活のストレスとその対処法をご紹介しました。
異文化生活下での日々のストレスも、普通に日本で暮らしていたら経験のできないことです。
すべてが自分を成長させていると思って、できるだけ前向きに捉えられると良いですね。
最悪、本当に自分に合わなければ日本に帰国したら良いのです。
それですべては解決することですので、重く捉え過ぎず、気軽に生活を楽しんでいきましょう!