【現役駐在員が解説】海外赴任のメリット・デメリット(仕事面/生活面)

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海外赴任イメージ 仕事/駐在

本記事はこんな方にオススメ!

  • 海外赴任を希望しようか悩んでいる
  • 海外赴任することが決まった
  • 海外赴任前にメリット・デメリットを知りたい

あなたは、海外赴任にどんなイメージを持っていますか?
「キラキラしていて格好いい」「慣れない生活に苦労しそう」など、様々な印象がありますよね。

きのこ
きのこ

本記事では、現役駐在員の私が、海外赴任のメリット・デメリットを、仕事面/生活面から解説します。

当然、赴任先の国や仕事内容によって、良い点・悪い点は様々あるかと思います。
そのため今回は、より多くの方に当てはまる項目を選定しました。

実際に赴任してから「こんなはずじゃなかった」とならないためにも、事前にしっかり学んでおきましょう。

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海外赴任のメリット【仕事面】

① 仕事の裁量が大きい

海外赴任をしてまず感じるのは、日本にいた頃と比較して、仕事の裁量が非常に大きいということです。

日本では、業務全体のある一部分しか担当できず、何かある度に上司へ相談する仕組みになっていました。
特に若手だった私には、「決定権」がありませんでした。

海外赴任先には、限られた日本人派遣員しかいません。
そのため、自分が担当する仕事の範囲は何倍にもなりましたし、大抵のことは自分で判断させてもらえるようになりました。

仕事の裁量が大きいことにやりがいを感じる方にとっては、大きなメリットだと思います。

② 給料が上がる

日本で働いていた時と比較し、給料が2~3倍程度になる方が多いようです。
これは大きなモチベーションになりますよね。

日系企業の多くは、海外赴任者に対して、海外給を支給します。
また赴任先によっては、治安等も考慮し、「危険地手当」を付与する場合もあります。

その結果、海外赴任者の中には、20代で1,000万円稼ぐ方も珍しくありません。
いち早く給料を上げたいという方にとっては、海外赴任は非常に魅力的な選択肢になるはずです。

なお、海外駐在員の給与については以下の記事で詳しく解説しています。

③ 語学力/適応能力が向上する

赴任先では、基本的に英語か現地語を使ってコミュニケーションをとることになります。
ビジネスシーンでの生きた言語を学ぶには、最適の環境と言えますね。

逆に言えば、言語ができなければ仕事にならない場合が多いです。
そのため、苦手だという方は、必死で勉強しなければなりません。

また、外国人と日々仕事を進める中で、異文化を理解する力や、そこに適応する力が磨かれます。
言語だけでは越えられない壁も当然出てきますので、日本にいた時の「当たり前」を捨てて飛び込む勇気を持ちましょう。

④ キャリアアップに繋がる

仕事の裁量が大きく嫌でも主体的になったり、慣れない言語を使って現地社員や顧客と日々仕事をしたり、気付けば実力はメキメキと付いていきます。

そうした経験は、社内での評価のみならず、転職する場合にも非常に有利に働きます。
日系グローバル企業や外資系企業などからは、引く手あまたとなるでしょう。

あなたが今後のキャリアアップを考えているのであれば、海外赴任というチャンスを逃すわけにはいきません。

海外赴任のメリット【生活面】

① 高級マンションで暮らせる

海外赴任者の住居費は、会社負担という場合がほとんどです。
しかも、治安・安全面などを考慮し、高級マンションを用意してもらえることが多いです。

実際、家賃が数十万円するような高層マンションの、上層階に住んでいる駐在員もたくさんいます。

日本にいたら絶対に住めないような住居を一度は経験してみたいという方にとっては、海外駐在は夢のような暮らしかもしれません。

② 海外旅行に行きやすい

これは赴任先によるかもしれませんが、大抵の場合、日本にいるよりは海外旅行がしやすい環境になるでしょう。

日本は島国で太平洋に面しているため、地理的に海外旅行に気軽に行くことができませんよね。
また、近年は円安の影響で、海外旅行が更に遠ざかってしまったように感じます。

海外赴任中は、その地理的なメリットを活かして、積極的に旅行に行くと良いでしょう。
特にヨーロッパなどであれば、週末の1泊2日、2泊3日で近隣諸国に旅行に行くことも難しくありません。

③ のびのびと生活できる

日本に居て、息苦しさや圧迫感を感じたことはありませんか?

特にSNSが発展して以降、どこにいても人の情報が入ってくる環境、誰かに見られているような感覚に参っているという人がいるかもしれません。

海外赴任は、そんな社会と一定期間、隔離できる機会となります。
「誰も自分を知らない」という環境に、居心地の良さを感じる人も非常に多いようです。

④ 家族の結束力が強まる

海外で生活することは、決して楽ではありません。
特に生活面では、辛いことの方が多いかもしれません。

そんな中で、家族の存在というのは非常に大きくなっていきます。

家族が力を合わせなければ乗り越えられない壁も多く、そうした経験を経て、家族の結束力はより強固なものになるでしょう。

逆に単身赴任をされる方は、物理的な距離がやがて心理的な距離にならないよう、注意が必要です。

家族とはマメに連絡を取り合い、離れていても支え合える存在でありましょう。

海外赴任のデメリット【仕事面】

① ハードワークになりやすい

海外赴任中は、数少ない日本人駐在員で大量の仕事をこなさなくてはならないという職場も多いようです。

また、「仕事の裁量が大きくなる」というメリットの反面、責任の大きさからプレッシャーを感じて、際限なく仕事をしてしまう人も珍しくありません。

特に単身赴任者は、「家に帰っても寂しいからつい残業をしてしまう」「不調に気が付いてくれる人が周りにいない」といった状況に陥りがちです。

ハードワークが続き、心身共にボロボロになってしまわないよう、意識して自己管理・労働調整することが必要です。

② 人間関係で悩みやすい

赴任先に大量の日本人がいることは非常に稀です。
ひとつの事務所に数人か、多くても10~20人程度であることがほとんどです。

このように日本人が非常に少ない環境においては、どんなに合わない同僚・上司であっても、毎日密にコミュニケーションをとるしか道はありません。

また、日本ほどコンプライアンス意識が定着していない国では、パワハラ・アルハラ上司が当たり前のように居るかもしれません。

日本であれば簡単に避けて通れた人間関係も、海外という環境では避けることができないという点が、非常に辛いところですね。

③ 現地社員との意思疎通に苦労する

まず大きく立ちはだかるのが、言語の壁です。
「海外赴任=英語」と考えられがちですが、英語圏以外の国に海外赴任する確率の方が圧倒的に高いです。

現地語で会話できるのがベストですが、そう簡単に習得できませんよね。
結果、英語での会話になりますが、ネイティブでない者同士のコミュニケーションは非常に苦労します。

また、言語の壁の次に苦労するのが、文化の壁です。
仕事への態度や、同僚との距離感など、日本と全く違う文化に戸惑うことになるでしょう。

「良い/悪い」ではありません。
そうした壁を越えて信頼関係を気付けるかどうか、そこが最も重要です。

④ 日本の質で仕事ができない

日本人の仕事の細かさは、はっきり言って世界トップクラスです。
多くの緻密な機械・電気メーカーが日本から生まれたことを見れば、火を見るよりも明らかですね。

ズバリ、日本人が海外赴任をして苦しむもうひとつのポイントは、「仕事の質」です。

「現地社員に仕事を任せても期限を守ってもらえない」「期待していた形で出てこない」「一向にメールの返信が来ない」なんてことは日常茶飯事です。

そんなことにいちいちストレスを感じていては身が持ちません。
日本での「当たり前」をすべて捨てることが必要ですね。

海外赴任のデメリット【生活面】

① 日本のものが手に入らない

日本で当たり前に食べていた食事、当たり前に買っていた衣類や雑貨、当たり前に通っていた病院。
当然ですが、海外にはすべてありません。

食事については、苦労する方が多い印象です。
アジア圏や先進国なら日本の食材も手に入りますが、それ以外の国では本当に手に入りません。
国によっては、「牛肉が食べられない」「豚肉が食べられない」という制限もあります。

また、病院には特に注意が必要です。
持病などがある場合は、赴任先でも治療が可能かしっかりと確認していきましょう。

② 家族・友人に会いにくい

海外赴任中は、日本の家族や友人に会うことも難しくなります。

日本に一時帰国できるのは、年に1度か、多くでも2度程度でしょう。
また、お盆や年末年始は航空券をとるのも難しいですし、価格も非常に高くなります。

だからといって時期をズラして帰ろうとしても、休みがとりにくかったり、帰れても友人と予定が合わなかったり、あまり良いことはありませんね。

また、距離が遠いがゆえに、大切な友人の結婚式に出られなかったり、ご家族の緊急時に間に合わない可能性もあります。

③ 子育てに苦労する

子どもがいる家庭で帯同する場合には、海外での子育てが始まります。

乳児や幼児であれば、「予防接種はどこで受けるのか」「離乳食は作れるのか」「オムツはどこで買うのか」「もし体調を崩したらどうするのか」など、日本では困らないことに困るでしょう。

また就学児であれば、「日本人学校・現地校・インターナショナルスクールのどれが良いか」「友達とうまくやっていけるか」といった悩みに直面するでしょう。

海外赴任者の中には、周りに相談できる人もおらず、不安を抱えながら子育てに励んでいる方も多いと思います。

④ 休日の時間を持て余す

意外と思われる方が多いかもしれませんが、海外赴任中は「休日にやることがない」という人が結構多いようです。

私自身も、日本にいた頃は、おしゃれな街に出かけてみたり、イベント会場に行ってみたり、何かの体験をしてみたり、休日に楽しむ方法は無限にありました。

赴任先によって様々だと思いますが、日本ほど海や山が身近にあったり、多様なイベントが催されたりする国は珍しいです。

ずっとゲームをしていられる方や、いつものカフェでのんびり読書をするのが幸せという方であれば全く問題ありませんが、お出かけが大好きという方にとっては、もしかしたら苦労するかもしれません。

まとめ

メリット – デメリット –
【仕事面】① 仕事の裁量が大きい
② 給料が上がる
③ 語学力/適応能力が向上する
④ キャリアアップに繋がる
① ハードワークになりやすい
② 人間関係で悩みやすい
③ 現地社員との意思疎通に苦労する
④ 日本の質で仕事ができない
【生活面】① 高級マンションで暮らせる
② 海外旅行に行きやすい
③ のびのびと生活できる
④ 家族の結束力が強まる
① 日本のものが手に入らない
② 家族・友人に会いにくい
③ 子育てに苦労する
④ 休日の時間を持て余す

私の周りには、あらゆる国に海外赴任中の同僚がいますが、本記事を書くにあたり、彼らの意見も参考にさせてもらいました。

ただ、本記事で紹介したのは、あくまで「一般的な意見」です。
当然、赴任先の国・赴任期間・自分の年齢・家族構成など、状況が違えばメリット・デメリットも変わってくると思います。

「海外赴任に行きたいか」という気持ちだけではなく、冷静に自分の状況と向き合い、未来を考えた上で判断をすると良いでしょう。

また、海外赴任に向いている人・向いていない人の特徴については、以下の記事で解説しています。
興味があれば併せてお読みください。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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きのこのプロフィール

日系メーカー勤務。
マンネリ化した日々に危機を感じ、1年間で宅建士・FP2級技能士の資格を取得。

『ゼロイチきのこブログ』では、私が「やって良かった」「もっとこうしたら良かった」と感じたことを素直に発信しています。「自分もやってみよう」と皆さんに思って頂けるような内容をお届けできれば嬉しいです。

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