サラリーマンに求められるスキルの中で、最も基本的で、かつ最も難しい業務が「報告」。
入社以来、数え切れないほど上司報告をしているはずなのに、未だに上手く報告できないというサラリーマンも多いのではないでしょうか。
実はこの「報告」こそが、上司から信頼されるか否かの分かれ道。
報告が上手い社員は、それだけで「デキる社員」として扱われます。
逆に、どれだけ経験や能力があっても、報告が下手であったり、説得力に欠ければ、「デキない社員」認定です。
本記事では、上司報告が下手な人の特徴を3つご紹介し、改善方法も解説いたします。
これらのポイントさえ押さえれば、きっと報告が格段に上手くなるはずです。
では、さっそく見ていきましょう。
上司報告が下手な人の特徴3選と改善方法
① 事実と意見を混同させる
「この業務、進捗はどうなってるの?」と、上司から不意に聞かれることって多いですよね。
そんな時、焦ってしまい、「大丈夫です!」「順調にいくと思います!」などと回答していませんか?
このように回答すると、上司は「完了した」と勘違いを起こす可能性があります。
数日後、「終わったと言っていたじゃないか!」と叱られてしまうのです。
これは、「事実」と「あなたの意見」を混同させてしまっていることが原因です。
まず上司が知りたいのは、「完了したか/未完了か」という「事実」です。
未完了であれば、全体のどこまで進んでいるかということを正確に伝えましょう。
その上で、あなたが担当者として「いつまでに終えられるか」「どんな課題を持っているか」といった考え・意見を述べることが必要です。
「未完了」と伝えることを恐れるがあまり、「大丈夫」「順調」などという言葉で胡麻化してはいけません。
「事実⇒意見」という流れを必ず守るようにしてください。
② 今後の見通しがない
担当者として、今後の見通しを全く示さないのも当然NGです。
「ここまで進んでいます」「少し遅れています」と言った報告だけをすれば、当然、上司から「それでどうしたいの?」と聞かれるでしょう。
- 元々の納期に対して、どこまで進んでいるのか
- 遅れているなら、その要因・課題は何だと考えるのか
- 課題に対して、どんな解決策を考えているのか
- 今度どんなスケジュールで進める予定なのか
これらの内容は、進捗を聞かれてから考えるのでは間違いなく遅いので、普段から回答できるように準備をしておく訓練をしましょう。
報告が下手な人は、「報告が下手」なのではなく、「準備不足」であることがほとんどです。
③ 考えの根拠が薄い
あなたの考えを伝える時、その根拠は明確になっていますか?
「なぜそう考えたか」が明確でなければ、それは意見として上司が納得できるものにはなりません。
根拠を示す際には、優先順位があります。
優先順位(1) 数字
過去の実績や、調査結果などの数字は、未来の判断にも大いに役立ちます。
また、それらの数字を基に現在における諸要因を考慮して、新たに数字を作ることもOKです。
(例) 昨年は売上が1億円だったが、今年は利用者が1割増えたので売上1.1億円を見込める。など
優先順位(2) 仮説
具体的な数字が見つからないという場合には、仮説を立てましょう。
仮説とは、「直接関係しないような事例を類推適用して考えること」です。
(例) 他の業界で流行っていることを取り入れたらこんな効果が期待できる。など
優先順位(3) 経験
実績も仮説も難しい場合には、自身の経験を根拠とすることもできます。
自身の経験が浅いようであれば、経験豊富な方に事前に相談しても良いでしょう。
(例) 急いで失敗した過去の経験を活かして今回は慎重に進める。など
まとめ
これら3点を押さえれば、それだけで「分かり易く、説得力のある報告」ができるようになります。
難しい内容ではないので、練習を重ねて慣れるようにしましょう。
冒頭にも言いましたが、普段の仕事は頑張っているのに、報告が下手であるが故に「デキない」レッテルを貼られるのは悔しいですよね。
なお、上司から信頼される部下の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
併せてお読みください。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!