宅建試験の「5問免除」「登録講習」、皆さんはご存じでしょうか?
宅建試験では、「一定の基準をクリアした人は5問免除になる」という制度があります。
その一定の基準こそ「登録講習修了試験への合格」です。
「登録講習って誰でも受けられるの?」「受けるべきなの?」と疑問に思いますよね。
本記事では、5問免除や登録講習の内容について、また登録講習を受けるべきかどうかを解説します。
これを読めば、「受けようか悩んでいる」という人も、きっとスッキリするはずです。
では、さっそく見ていきましょう。
5問免除って何?
まずは、5問免除制度について簡単に説明します。
宅建試験は全50問あり、その内訳は以下のようになっています。
- 権利関係(民法) 14問
- 宅建業法 20問
- 法令上の制限 8問
- 税その他 8問
このうち、税その他8問の内訳は、「税」が3問、「その他」が5問です。
この「その他」5問を免除できる=正解として採点される、というのが「5問免除」という制度です。
免除される5問の、具体的な内容は次の通りです。
なお、5問免除を受ける人は、試験時間が10分短縮されます。(120分⇒110分)
登録講習って何?
では、5問免除になるには、どんな条件があるでしょうか。
それこそがズバリ、「登録講習修了試験に合格すること」です。
なお、5問免除の特権は、登録試験終了日から3年以内まで有効です。
ここでは、登録講習について詳しく解説します。
登録講習の実施機関
登録講習は、国土交通大臣の登録を受けた機関により実施されます。
国土交通省のホームページに実施機関一覧が掲載されています。
建設産業・不動産業:登録講習の登録講習機関一覧 – 国土交通省 (mlit.go.jp)
登録講習の受講要件
宅地建物取引業に従事していること(従業者証明書必須)が要件とされています。
登録講習の受講料
実施機関により異なります。
10,000~19,000円が相場です。
登録講習のスケジュール
- 通信学習 2カ月
- スクーリング(講習) 2日間
- 修了試験 1時間
各実施団体は、スクーリング日程を豊富に用意しています。
「日程が合わずに受けられない」ということはほとんどないでしょう。
登録講習と登録実務講習は違うの?
ここで、「登録講習」と「登録実務講習」の違いについて解説します。
よく似た名前の2つの講習ですが、これら2つは全く違う講習です。
これらを混同しないよう、ご注意ください。
なお、登録実務講習については、以下の記事で詳しく解説しています。
登録講習は受けるべき!
「登録講習を受けるべきか」で悩む最大の理由は、「費用」のはずです。
確かに、宅建の受験料が7,000円なのに、登録講習の受講料が10,000~19,000円というのは、なんだか高く感じますよね。
「しかも免除される5問はそれほど難しい範囲ではないし…」と渋っている人も多いと思います。
結論を言います。
「登録講習を受ける資格がある人は、迷わず受けるべき」です。
その理由を3点ご説明します。
① 宅建試験は1点に泣く世界だから
宅建試験は、上位15~17%のあたりで合格ラインが引かれます。
例年、35点前後が合格点となっています。
実は、合格ラインの近辺では、多くの受験生がひしめきあっています。
「あと1点足りずに不合格でした」という人には「惜しかったね」と言ってあげたいところですが、実はそんな受験生は何万人といるのです。
そんな厳しい世界にあって、「5点免除」という安心感は計り知れません。
また、「5点免除される」ということは、本来そこに使うべき勉強時間を、他の科目に費やすことができるということです。
私は、税その他の「その他」に10~20時間程度の勉強時間を費やしました。
その時間を、自分の苦手科目に充てることができたら、更に点数UPを期待できたことは言うまでもありません。
② 登録講習自体が勉強になるから
登録講習では、宅建試験の試験範囲をすべて網羅的に教えてくれます。
通信講座などを受講していない限り、「人からちゃんと教えてもらえる機会」というのはなかなか無いものです。
特に権利関係(民法)は、独学に挫折しそうだという人も多いのではないでしょうか。
登録講習で講師の先生に質問できることは、非常に大きなメリットと言えます。
私の知り合いの受講生も、「短期集中型でとても勉強になった」「勘違いしていたところがクリアになった」といった感想を持っていました。
「高いだけのつまらない授業」ではないということです。
③ 登録講習は安いから
「え?安くないから悩んでるんですけど!」と思われた方も多いと思います。
私が金持ちだとか、金銭感覚がおかしいだとか、そういうことではありませんよ。笑
登録講習の受講料は、10,000~19,000円が相場だというお話をしました。
あなたが、もしこれを受けずに(=5問免除されずに)、あと1点・2点のところで宅建試験に不合格になってしまったとします。
来年もまた宅建試験を受けようと思いますか?
受ける場合、あと何時間勉強しようと思っていますか?
その勉強時間と受講料を比較した時、受講料が安いと感じるはずです。
合格すれば給与UPするという方であれば、尚更です。
もし不合格になれば、給与UPは1年間先延ばしです。
それでも、受講料を高いと感じますか?
目先の受講料だけに気を取られず、もっと大きな視点で「高いか安いか」を判断するようにしましょう。
まとめ
登録講習を受ける資格がある人は、迷わず受けるべきです。
私自身は、宅建業に従事していないため、登録講習を受ける資格はありませんでした。
受けられる人を本当に羨ましく思いました。
特権は、全て使うことです。
資格試験に、ズルいも何もありません。
悩んでいる時間こそもったいないので、登録講習を受けると決めて、他の科目に集中することをオススメします。
各科目の学習ポイントについては、以下の記事で解説しています。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!